- 百合夢です。夢主の自慰バレ、指での本番あり。
- 特に理由なく夢主がネルトゥスに惚れられます。
人の子は本当にみんな可愛いけど、スミレは特別に可愛いと思う。
スミレは一年ほど前に私のお嫁さんになってくれた、人間の女の子。彼女はアスク王国の召喚師で、黄金の魔女グルヴェイグを倒すために地の神殿にやってきた。『世界を救う英雄』としてその名は知っていたけど、会うのは初めてだった。実際は、そんな大層な肩書はちょっと荷が重いのではと思ってしまうくらい普通の女の子で、少しおぼこい印象すらあった。それがどうしようもなく可愛く感じられて、この子の側にいたい、と思った。
すっかり彼女に一目惚れしてしまった私はすぐさま『私のお嫁さんになってほしい』とお願いした。初め何回かは断られたけど、ミズガルズに出向いては『お嫁さんになってほしい』とお願いするのを繰り返すこと数十回。スミレもついに折れて、私のお嫁さんになってくれた。
スミレと一緒に過ごす時間は楽しかった。私がこんなに長い間人の子の側にいるのは初めてだった。私は今まで数千年もの間生きてきたけど、スミレに会ってからは一日一日が鮮明に感じられる。時間なんて矢のごとく過ぎ去っていくものだと思っていたけれど、スミレと出会ってからは一瞬一瞬を尊ぶ人の子の気持ちが少し分かるようになった気がする。
(スミレ、今何してるかしら)
大地の女神は、尊き生き物たちが安らかに暮らせる場所を用意するのが仕事。だから、私の一日の大半はこの大地に生きる全ての生き物たちの営みを見守ることに費やされる。
それまではヴァナに戻ったら体を休めるために眠るだけだったけれど、今は可愛い可愛いスミレが私の帰りを待ってくれている。昨日は本を読み始めたと言っていたから、本の続きを読んでるかしら。もう夕方だから料理をしているかしら。それとも……
神殿の階段を駆け上る。私が逸る気持ちを抑えながら『ただいま帰ったわ』と声を掛けたけど、石造りの天井に声が吸い込まれていくばかりで返事がない。寝ているのかしら、それともアスクに戻ってるとか?
行方が気になった私は彼女の私室に向かった。人の子であるスミレが暮らしやすいように、人間が普段暮らしに使う部屋と似たものを設えている。私が彼女の部屋のドアの前に立つと、なんだか苦しそうな息が聞こえた。はぁ、はぁと酸素を求めて喘ぐような声。大変、スミレに何かあったみたい。私が助けなきゃとドアノブを捻ろうとした瞬間、一際甘い嬌声が上がるのが聞こえて、私は反射で手を止めた。
「あぁんっ……はぁ……んっ……んん……」
私は思わず息を呑んだ。だって、この声はスミレの声だ。でも、いつもあんなに可愛いらしい声がこんな艶っぽい色香に塗れた声に変わるなんて、俄には信じられなかった。まだ知らないスミレがいるのだと思った私は、そっとドアノブを捻り少しだけ開けた隙間から中を覗き込んだ。
「やぁっ、あっ、んん……」
そこにはベッドの上で脚を広げ、自分の秘所に指を挿れてくちゅくちゅと水音を立てながら自慰に耽る愛しいスミレの姿があった。真っ赤な顔で目をぎゅっと瞑っているのに、その指が絶え間なくスミレの中を行ったり来たりしているのが堪らなく可愛かった。
「あっ、あっ……んっ……あぁん……」
スミレは、私がすぐそばにいることなんて露知らず、あられもない声を上げていた。彼女が指を出し入れする度に彼女の可愛い息が漏れて、秘部から甘い蜜が垂れる。その蜜が彼女の指に絡みついて、より一層淫靡な音を立てていた。
どうやら触ると気持ち良いところがあるようで、そこを擦る度にびくんっと気持ち良さそうに体を跳ねさせている。彼女が自慰に耽る姿を食い入るように見つめていると、やがて彼女は息に混じって何かをつぶやき始めた。
「あっ、んっ、ネルトゥス……んぅ……ネルトゥス……」
なんと、スミレは私の名前を呼び始めたのだ。私の視線に気付かれたのかと思って慌てて身を隠すが、扉の向こうからの嬌声は止まない。むしろ私の名前を呼び始めると、彼女のとろけるような声は一層大きくなった。
「あぁんっ……ネルトゥスぅ……んっ、あっ、すき、あっあ……すきぃ」
スミレは、うわ言のように私の名前をつぶやいては快感で体を震わせている。そのまろい声は自身の熱で温められたかのようだった。
私ももう数千年に渡って生き物たちを見守ってきた身だから、人の子の愛の営みのことも分かっているつもりだった。けれど、愛する人にこうやって――たとえ彼女の頭の中だけだとしても――縋られるというのは、何にも代えがたい喜びなのだと初めて知った。
スミレの中で私はどんな言葉をかけて、どんなことをしているのだろう。彼女が見ている世界を私も覗きたくて、彼女の姿をじっと眺めていた。
「あっ、ネルトゥス、すき、きもちぃ、んっ、あっ、ああっ」
スミレの指の速度が速くなっていく。よっぽど気持ちいいのだろう、相変わらず顔は真っ赤だけど先程より口元はゆるゆるとしていて、彼女が貪っている快感がこちらまで伝わってくるかのようだ。
ぐちゅ、ぐちゅ、ぬちゅ……。彼女の粘っこい水音が部屋に響く。彼女の動きもだんだん激しくなっていき、昇りつめようとしているのが見て取れた。
「あっ、ああんっ! やっ、だめっ、ネルトゥス、いっちゃうぅ――」
彼女が一際大きな声で鳴いた後、びくびくと腰を震わせる。ぴんと背中を弓なりに強張らせて、くたりと溶けたみたいに脱力した。どうやらイっちゃったみたい。私の名を呼びながら快感を貪るスミレはとても愛らしくって、本当なら今すぐ抱きしめたいはずなのに、私の中に悪い心が芽生えてしまった。だって、スミレのもっと可愛い顔が見たいんだもの。
スミレが息を整えているのをよそに、私は一旦部屋から離れて廊下を歩き、距離を取る。十分な距離を取った私は、もう一度『ただいま帰ったわ』と、自然な――しかし確実に彼女に聞こえるであろう音量で声を掛けた。わざと足音を鳴らしながら彼女の部屋に近づくと、ばたばたと慌てたような音が聞こえる。ドアをノックして「入っていいかしら?」と聞くと、「はぁい」と普段よりちょっと間延びした返事が返ってきた。
「ただいま、スミレ」
「おかえりなさい」
先程までの痴態が夢だったかのように、スミレはいつも通りの笑顔で私を迎えてくれた。先程まで服も着ていなかったはずなのに、きちんと上下の部屋着に手足を通している。一見すると朝に見送ってくれた彼女と同じ姿だけど、顔にはまだ火照りが残っているし、額には汗も浮かんでいる。きっと彼女は取り繕えていると思っているのだろう、いつものつぶらな瞳で私の顔を見上げてくれている。――ああ、なんて可愛いの! 私はそんな可愛いスミレをもっと近くで見たくて、ベッドの縁に座る彼女の隣に腰掛けた。
「ねぇスミレ、いつもの、してもいいかしら?」
「うん、いいよ」
スミレに許可を貰った私は、ぎゅうっと彼女を抱きしめた。私の方が幾らか身長が高いのもあって、こうしてハグをするとスミレは私の胸の中にすっぽりと収まる。彼女の体温を全身で感じながら私はそのつむじに顔を埋めた。
「はぁ……やっぱり可愛いわ」
「ふふ、くすぐったい」
私はそのまま彼女のつむじに鼻先をぐりぐりと押し付ける。スミレからは甘い匂いがするけど、今日は汗もかいたからか少しツンとする匂いも混じっている。いつもぎゅーってするときは赤子のような清潔な香りしかしないのに、今日はさっきまで一人遊びに夢中だったからか、いつもと違う香りになっているのが堪らなかった。
「ね、ネルトゥス……あんまり嗅がないで……」
すんすんと鼻を鳴らす私に、胸の中のスミレが小さく抗議した。
「あら、どうして?」
「汗かいてるかも……」
「そうなのね。運動でもしたの?」
彼女の答えを聞く前に、するりと彼女の腰を撫でる。「あんっ」と彼女が一際甲高い声を上げた。そのまますりすりと彼女の腰回りを撫でてあげると、びくびくと彼女の体は震え始めた。
「あっ、ネルトゥス、やめてぇ……」
「うふふ、スミレ気持ち良いの?」
「ちがうぅ……だめ……」
いやいやと首を横に振るスミレだけど、彼女の体はくたりと力が抜けて私にもたれかかり、スミレの口からはあられもない甘い声が洩れ出ていた。そのまま彼女の腰回りを愛撫するのを続けると、彼女は私の胸に顔を埋めたまま鼻を鳴らすように小さく喘ぎ始めた。
「ねぇスミレ、さっき一人でしてた『運動』ってなぁに?」
「んっ……うんどう、してない……」
「じゃあ何をしてたのかしら?」
「んぅ……」
「教えてくれないの? じゃあ当てましょうか?」
「ん……」
彼女を愛撫する手をそっと止めて、耳元に口を寄せ囁く。
「一人でしてたでしょ。私のことを考えて」
「――!」
自慰をしていたことをぴたりと言い当てられた彼女は、胸に顔を埋めたまま耳を赤くしてしまった。このままだと胸の中から顔を出してくれないだろうと思った私は、私の背中にしがみつく彼女を剥がし、ベッドの上に寝転がせた。顔が露わになって恥ずかしいのだろう、スミレは自分の顔を覆った。それがいじらしくて可愛くて、私は顔を隠す手の甲にキスをすると、彼女の寝間着のズボンの中に手を入れた。
「あっ! だめぇ、ネルトゥス」
ぬるん。彼女の下着はぐっしょりと湿りきっていて、指先を添わせると彼女の蜜で滑っていった。ぬるぬる、指で彼女を撫でてあげるとぴくぴくと彼女の秘所が震えた。
「んっ、あぅ……んん……」
「気持ち良い? スミレ」
「んーっ、んん……」
彼女は顔を覆ったまま答えようとしない。それどころか喉を詰めて声まで我慢するようになってしまった。くぐもった彼女の声が、んっ、ぐっ、と鳴る。こんなの、気持ち良いと答えているようなものなのに……。
「ねぇスミレ、あなたの可愛い顔が見たいわ」
「んん……」
「見てもいいかしら?」
「……」
嫌だと言わないということは大丈夫なのだろうと思った私は、空いている手でスミレの腕を掴んで退けた。
「あっ、やぁっ……」
隠されていたスミレの顔は真っ赤で、目は涙でふるふると潤んでいた。眉はハの字に垂れて、口元はだらしなく半開きになっている。ああ、いつもの彼女も可愛いけど、今のスミレはとっても可愛い――!
「可愛いわ、スミレ」
「うぅ……」
「好きよ、大好き」
彼女にとびきりの愛を伝えて口付けをする。何度も唇を落としてあげながら、私は彼女の部屋着のズボンを下着ごと脱がした。スミレはびくりと体を揺らしたけど抵抗はせず、むしろ何も言わずに腰を浮かせてくれた。
ズボンを全て脱がすと、スミレの秘部が露わになった。一人で触っていたせいなのか、私が触ったせいなのか――そこはぬらぬらと潤っていて、蜜が滴っていた。人の子の大切なところを、こんなに近くで見たのは初めてだった。私は誘われるように彼女のそこに口付ける。
「ああっ!」
彼女の秘所に唇が触れると、ぐちゅりと音が立った。舌で割れ目をなぞればさらにとろとろと中から愛液が溢れてくる。自分の舌で悦んでくれているのがとっても嬉しくて、私は夢中でスミレを舐めた。
「あっ、やぁっ、だめっ」
私の舌から逃げようとするように腰を動かすけど、私はそのまま彼女の太腿を掴んで逃さなかった。私の舌で感じてくれているのが嬉しくて、彼女の良いところを探そうと舌を動かすと、不意に彼女が一段大きな声を上げた。
「ああっ!」
ここかなと思ってそこを舐めれば、やはり彼女は快感に体をしならせた。私はその反応が見たくて何度もそこを舐めたり吸ったりする。顔を真っ赤にして体を捩らせるスミレは、まるでむずがっている赤ちゃんのようでとても可愛かった。
「やっ、あっ、だめ、だめなのぉ」
「どうしてだめなの?」
とっても気持ちよさそうにしているのに、だめ、だめと零すスミレ。私が口を離して理由を問うと、突然快感を取り上げられたからか私を潤んだ瞳で見上げた。
「…………」
しばらくスミレは口篭ったあと、ほとんど泣きそうな表情で言った。
「きもちいいけど……はずかしいから……」
彼女は快感で蕩けた顔で、舌っ足らずに答えた。私は彼女の答えがとても嬉しくて、思わず彼女を抱きしめた。
「好きよ、スミレ。私、スミレのこと大好き」
「んん……」
「スミレは私のこと好きかしら?」
「…………すき……」
彼女の小さな『すき』という言葉に、胸が一杯になった。普段私の方から彼女に『好き』とか『可愛い』って言ってあげることはよくあるけど、恥ずかしがり屋の彼女の方から言ってもらえるのはあまりなかったから。
――でもそうよね、だって一人の時は『ネルトゥスすき』なんて言ってたものね。分かってたけど、どうしてもスミレの口から聞きたくて意地悪なことをしちゃった。
「ふふ、嬉しいわ。スミレ、今日はたっくさん可愛がってあげるわね」
腕の中のスミレは、返事をする代わりにぎゅっと私の背中を掴み返してくれた。しばらく抱き締め合ったあと、自然と目が合った私達はキスをした。ちゅっ、ちゅっと音を鳴らすと、彼女の唇を割って入り舌を絡ませた。普段軽いキスしか交わしたことがなかったからか舌の感触にぴくりと震えていたけど、すぐに彼女からも舌を絡めてくれた。
「んっ、ん~………」
彼女と舌を絡ませる度、じゅる、ぐちゅ、と唾液が混ざり合う音がした。舌同士を絡めたり、彼女の舌を吸ってあげたりしているうちに、恥ずかしがっていたはずの彼女の方からも積極的に私を求めてくれるようになった。時折「んっ」「はぁ」と彼女が零す甘い吐息にさらに興奮してしまう。
「ねぇ、スミレはさっきの続き、してほしい?」
唇を離し、そっと彼女のお腹の下辺りを撫でてあげると、びくりと彼女は体をしならせた。そのまますりすりと撫でまわしていると、うっとりとしたように彼女は息を吐いた。お腹なんて普段感じるような場所じゃないはずなのに、やっぱりスミレは可愛いわ――しばらくすると彼女はゆっくりと口を開いた。
「……して、ほしい……」
「うふふ。わかったわ」
恥ずかしそうに目を逸らす彼女の額に口付けると、私は再び彼女の秘部に指を添わせそっと中に入れた。中は狭くて、私が指を動かそうとすると彼女はきゅうきゅうと私の指を物欲しげに咥える。緊張をほぐすようにゆっくり動かすと、彼女は小さく喘いだ。
「あっ……んっ、ん……」
「……ねぇスミレ、さっきはどうやって一人でしてたの?」
「えっ……あっ、やぁっ」
ぐちゅぐちゅと彼女の中を指でかき回しながら聞くと、彼女はまた顔を赤くして目をぎゅっと閉じてしまった。
「ねぇスミレ、お願い」
「あっ、んんっ……」
顔を近付けて耳元でお願いすると、彼女は観念したように小さく口を開いた。
「んっ……指を、いれて……それでっ……」
「……うん」
「ネルトゥスのこと……考えてた……っ」
――可愛い!!
彼女の言葉が、ぞくぞくと背中を走った。もう我慢できなかった。彼女の返事を聞いた私はまた唇を奪った。可愛い、もっと彼女が欲しい。舌を絡ませながら下で指も動かすと、彼女はくぐもった息を吐きながら体を震わせた。ああもう、本当に可愛い。
「あんっ! あぅ……んっ、ネルトゥスっ」
唇を離して、中に入れた指を動かす。私を呼ぶ彼女の中で指を曲げてぐっと押すと、彼女は高い声で鳴いた。そのままそこを何度も押すと彼女の声には甘さが増していった。
「やっ! ああぅ……そこっ……」
「ここ?」
「うんっ、そこ、きもちいい……!」
彼女の気持ち良いところを何度も指で押したり擦ったりしてあげると、彼女は体をしならせて悶えた。普段見ることのない乱れきった姿に頭がくらくらする。もっと可愛い彼女が見たくて指を動かす速度を速めると、ぐちゅぐちゅという水音に混じって彼女の嬌声が部屋に響いた。
「あっ! ああぅ……だめっ……」
「スミレ、好きよ」
「んっ……うんっ、わたしも、すきっ」
口付けを落としてさらに彼女の気持ち良いところを責め続けると、やがて彼女が限界を訴えるように私の背中を寄せ、ぎゅっと腕に力を入れて抱き着いてきた。
「あっ、だめっ……ネルトゥス……わたし、もう……!」
「大丈夫よ、スミレ」
「あう、いっちゃう、いっちゃうの、ねるとぅす、んっ、いく、あぁ――!」
ぎゅっと彼女の体が強張り、びくんと大きく腰が跳ねる。その瞬間、彼女は私の指を痛いくらいにぎゅうって咥え込んだ。しばらくの間荒い息を吐いていた彼女だったけど、呼吸が落ち着くとぐったりとベッドに沈みこんだ。そんな彼女の汗で張り付いた前髪をかき分けるように頭を撫でてあげると、ふるりとまた彼女が震えた。
「はぁ、はぁ、ああ――」
「うふふ……気持ちよかった? スミレ」
「……はぁ、ふ……、うん、よかった……」
頬を上気させてまだ少し惚けたような顔をしているスミレは、ふにゃりと笑って答えた。その笑顔に胸がいっぱいになるような愛おしさを感じながら、私は彼女の頬に口付けた。くすぐったそうに眉根を寄せるその額には、大粒の汗が浮かんでいる。
「好きよ、スミレ」
「……私も、ネルトゥスのこと大好き……」
抱き寄せた彼女の体はとっても熱くて、その小さな体温が私の中にまで伝わっていくようだ。
ああ、愛する人と気持ちを通わせることがこんなにも尊い感情だったなんて――スミレと出会ってなかったらずっとこの気持ちにも気付けなかったかもしれないと思うと、胸の底が冷えてしまいそう。
大好きなスミレ。どうか、ずっと私の側にいてね。言葉の代わりに小さく口づけをした。
2024/04/29